アラスカ・チルカット・ハクトウワシ保護区は、世界最大のハクトウワシの群れを保護するためアラスカ州が1982年にチルカット川、クレイニ川、チルク川沿いの地域19,200㎢を保護区にしたことで生まれました。保護区内は年間を通じてどこでもワシが自由に使いますが、10月から2月にかけての期間、遅くやって来るサーモンが産卵するのを獲るため3,000羽以上のワシがチルカット川へ集まります。これは下から湧いてくる温かい水が川を凍結から防ぐため、サーモンが遡上できるからです。何百羽ものワシが川岸の裸の木の枝、時には一本の枝に6羽以上もとまっている光景はめったに見られるものではありません。
夏季でも、この保護区はアラスカ南東部でワシを見るには絶好の地です。年間を通して常に200~400羽のワシがチルカット・バレーに住みついており、保護区だけでも80以上ものワシの巣が観察されています。秋の渡りが始まる10月までには、ワシたちは子育てを終えていますが、まだ成長しきっていない幼鳥は1年あるいはそれ以上ここに留まります。
Facilities
施設
ヘインズ・ジャンクションからアラスカ・ハイウェイに向けて234㎞続くヘインズ・ハイウェイは、チルカット・ハクトウワシ保護区を取り囲む形で伸びており、保護区へと通じる重要な道となっています。ハクトウワシの観察ポイントとして最高なスポットは、ヘインズ・ハイウェイの29㎞地点と35㎞地点の間にある分岐点周辺で、望遠鏡や解説標示版の他、川沿いには展望台が設置されています。
ヘインズでのハクトウワシ観察のピークは11月の第2週頃に始まる秋の移動の時期で、町ではアラスカ・ハクトウワシ・フェスティバル も開催されます。5日間にわたって開催されるこのフェスティバルでは、シェルドン博物館やアメリカ・ハクトウワシ基金センターなどで連日講演やプレゼンテーション、特別展示などが繰り広げられ、米国本土からも何百人もの観光客がヘインズを訪れます。
フェスティバル期間中、最も人気があるイベントは動物学者と一緒に「探検バス」に乗り、チルカット川沿いに群がるハクトウワシを見学するツアーです。これほど多くのハクトウワシを見ることができるのは、米国でもここだけです。
夏の間は、チルカット川をラフティングやジェットボートで巡りながら、ここに生息するハクトウワシをはじめとした様々な野生動物を観察するツアーがたくさんあります。
Fees
入園料
チルカット・ハクトウワシ保護区への入場な無料です。また、野生動物観察のための許可も必要ありません。
Accessibility
アクセス
チルカット・ハクトウワシ保護区は、ヘインズからヘインズ・ハイウェイを利用して簡単に行くことができます。また、アラスカ・ハイウェイやアラスカ・マリンハイウェイが寄港する南東とも繋がっている他、ジュノーやスキャグウェイからは定期航空便も運航されています。