北緯66度33分の北極圏を通過する際、パイロットはわざと機体を微かに揺らし、乗客である旅行者に知らせるという伝説があります。アラスカ北極圏では、イヌピアット・エスキモーが昔ながらの自給自足の生活を送っており、その歴史は世代から次の世代へと口頭で受け継がれています。極北アラスカは、ゴールドラッシュ時代をはじめとする豊かな歴史と「北極圏の扉国立公園」を代表とする自然の神秘で溢れています。
極北アラスカの村へは、フェアバンクスやアンカレジからジェット機や小型飛行機にて訪れることが可能です。この一帯は、アラスカで最も多様性に満ちた地域で、様々な文化や野生動物、そして沿岸部から山脈一帯にかけて広がる壮大な景観などを楽しむことができます。
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何百年前に巨大な氷河の驚くべき力により形成されたアラスカのインサイド・パッセージは、ハクトウワシ、トド、イルカ、クジラなど様々な自然動物が多数生息するフィヨルドと青々と緑が生い茂る島々、雄大な森で囲まれた山々などが美しい景観を放つ地域です。インサイド・パッセージ・アラスカは、クリンギット、ハイダ、ティムシャン・インディアンなどの定住地であり、彼らの歴史はトーテムポールに刻まれています。 また、ロシアからの移住者たちが残した遺産である玉ねぎの形をしたドーム型の教会は、今もアイコンとして輝きを放っています。
アラスカの中心部にあたる中央アラスカには、アメリカ大陸最高峰を誇るマッキンリー山や広大なツンドラ地帯が広がります。様々な野生動物や野鳥が生息する森では、猛々しいグリズリーや群れをなすカリブーにまじり、愛らしいカラフトライチョウの姿を見ることもできます。夏の百夜、冬のオーロラも体験することができます。また、アンカレジやフェアバンクスからデナリ国立公園へと向かうハイウェイでも、野生動物の姿を見かけることができます。中央アラスカには、金採掘や農業に加え、この地域の財宝とも言える毛皮目的の罠猟などを生活の糧としていたアサバスカン・インディアンが形成した集落が沢山あります。