ムースはアラスカの魅力ある被写体としてカメラマンの間で最も人気があります。ムースを見た多くの人たちは、その大きさに驚いています。オスは体重がゆうに720kgもあり、背丈は2m近くにもなります。生まれたての赤ん坊は生まれたその日のうちに立ち上がりますが、ひょろ長い脚が何ともぎこちない感じです。生まれた時は13kgちょっとですが、5ヶ月もすれば135kg以上にも成長します。シカ族の中でもムースの大きさは最大で、ムースの種類の多さは世界でもアラスカが最高です。オスは10歳頃になると枝角が最大になり、16歳くらいまで生きます。
ムース
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ウォッチング・ポイント:
ムースはアラスカ、カナダ、北欧に住んでいますが、アラスカではインサイド・パッセージの一部から北は北極圏のコルビル川地域まで広く分布しています。彼らが最も多くみられるのは最近の森林火災で燃えた地域ですが、そこには柔らかく、新しいヤナギや灌木の茂みが豊富にあるからです。また樹木限界線地帯の高原や南中部および内陸部アラスカの主要河川周辺でも多くのムースを見ることができます。アンカレジやフェアバンクスのような大都会でもよく見かけます。
ウォッチング・シーズン:
ムースは年間を通じて見ることができます。森林で柔らかい若枝や葉が得られない冬になると、彼らの姿は市街地でもよく見かけます。アラスカの季節としては一番長い冬の時期に、ムースの体重は大幅に減ってしまいますが、彼らは次の冬に備えて体重を増やすため、夏の間はのべつまくなしに食べ続けます。