世界最大の肉食動物というと多くの人はグリズリーを挙げますが、実は北極グマこそ世界最大の肉食動物なのです。理由は2つあります:(1) 彼らがグリズリーより大きいこと; (2) 厳密に言うと、グリズリーは北極グマほど完全な肉食動物ではないこと、です。北極グマには防水の毛皮を身にまとっているため、泳いでいる時も体温の低下を防ぎ、濡れないで済むのです。毛は足の裏まで覆っています。もうひとつ大きな違いは、近い親戚であるグリズリーと違って、クマ族の中でも唯一、北極グマは人間まで狙うことで知られています。彼らは危険な動物ですから、ウォッチングの際は必ず経験豊富なガイドを同行しなければなりません。
北極グマ
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ウォッチング・ポイント:
北極グマが多く生息しているのは、海岸線近辺と北極圏の流氷の南端に近い地域で、アラスカでは極北と西部北極圏地域がこれに当たります。普段、彼らは凍結した海上にいますが、バローやコッツビューなどの町の近くに出没することもあります。厚い毛皮のコートと独特の新陳代謝機構のせいで華氏50度(10℃)以上の気温には耐えられません。ですから冷たい海水や氷のある場所を好みます。
ウォッチング・シーズン:
北極グマは通常、秋と春に行われるガイド付き野生生物観察ツアーで見ることができます。陸上ツアーはバローで、飛行ツアーはアンカレジ、フェアバンクスその他の町にある遊覧飛行会社で申し込みます。北極グマは時には夏でも見ることはできますが、しばしばというわけではありません。北極グマはブラウンベアやブラックベアのように完全な冬眠に入ることはありませんが、真冬の時期に見かけることはまれです。冬眠する北極グマは妊娠中のメスだけです。